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2月28日


2月28日/人の世に小春日あれよこの庭に

…いつまでも冬の句作ってちゃイカンなあ。

 ACL/アジア・チャンピオンズ・リーグ開幕。もちろん、J1に辛うじて残留した鹿島アントラーズの出番はない。天上人の世界であるが、日本のクラブチームにとっての代表戦のようなものなので、気になるところ。

 しかし、4チームの滑り出しは順調とは言い難い。Jリーグ優勝のサンフレッチェ広島がホームでウズベキスタンのチームに敗れたというのは、ちょっとショッキングですらある。2位ベガルタ仙台もタイのチームにボームで勝ちきることができずに引き分け、3位浦和レッズはアウェイではあるが中国のチームに0-3完敗。天皇杯王者の柏レイソルだけが中国アウェイでの闘いを1-0で逃げ切った。これはアッパレ。

 柏以外の3チームは暗雲漂う初戦である。とりわけ、あれほどの攻撃力を見せた広島のホームでの敗戦は意外。傾向として、ゼロックス・スーパーカップでカウンターに切れ味を見せた柏が勝ち、ボールをつなぐことを主眼とする浦和、広島が敗れたというのは、ACLという対外試合での戦術の選択という点で問題があったのかもしれない。外国のチームに対しては、守備重視からのカウンターというオプションは必要だよね……だいたいアジアの相手はそういう戦術でくるし。

 そういう意味では海外チームとの対戦経験の少ない広島・仙台は仕方のないところもあるが、ACL優勝経験すらある浦和の惨敗は悔やまれる。まだまだ初戦なので立て直しに期待したい。

 週末からはJリーグ開幕である。鹿島アントラーズの初戦の相手はサガン鳥栖である。もちろん相手が「格上」なのでアウェイの開幕となる。本年のアントラーズはどこと闘っても相手が上か同格。とほほなシーズンにならねばよいが、トニーョ・セレーゾ監督は猛練習を選手に課しているらしい。なんでもいいから頑張れ。新しいシーズンはどんな時でも期待でいっばいだが、去年よりは勝とうぜと、とりあえず控えめな希望。
# by peke1955 | 2013-02-28 08:00 | 蹴球
2月27日


2月27日/手のひらに包みてメール春隣り

=街のスケッチ。いいねえ、若いって。

 アルジェリアの施設占拠で、グアムの通り魔で、今度はエジプトの熱気球墜落で、海外での複数の日本人の死が相次ぐ。どこにでも日本人がいるんだから、そういう目にあう確率も高くなるわけではあるが、なんだか目立つ感じ。

 アルジェリアの事件とエジプトの事件には「アラブの春」に関わりがある。リビアの内戦から逃れた傭兵たちがアルジェリアに持ち込んだ潤沢な武器が武装勢力によって使用されたとういうこと。エジプトでは「アラブの春」による政権交代以降、政府機関による規制が機能していないらしい。観光業もまたしかりで、墜落した熱気球の整備上の不備が原因という見方もある。グアムの通り魔は……これは分からない。

 「アラブの春」はグローバリズムの流れのひとつと観ることもできるのではないか。イデオロギー的な側面から見れば、グローバリズムとは資本主義的な価値観を世界統一規格にしようとする流れのようなものだ。それは、価値観の均一化はもたらすが、経済的な格差の拡大をもたらす傾向がある。そのことがもたらす社会的なきしみは、非近代的な社会構造をより濃く残すところで大きくなるのだろう。

 先進国では「価値観の多様化」というフレーズがよく聞かれるが、その多くは儲けたカネで何しようか、という程度のことであって、歴史的価値観はむしろより「金儲け」に向かって収斂しようとしているのが現実であろうかと思う。それは、ここ十数年のインターネットというバーチャル世界を得た「富」のバブル的拡大がもたらしすものと無関係ではないとワタシは考えている。そんなに古い話ではない。だから、ワタシたちはそのことについてまだよく租借していない。

 そんな大きな流れの中のうたかたに、海外での日本人死も含まれるのか。……まあ、よくは分からん。これもまた妄想かな。
# by peke1955 | 2013-02-27 08:00 | 世相
2月25日


2月25日/明けやらで静かに重き寒さかな

 おそらくは今冬最低気温の朝。風がなかったので耐え難いほどではない。先週ずっと寒かったので、だいぶ寒さ馴れしたのかもしれない。

 本日はほぼ洋楽。ジェフ・ベックの「グリーンスリーブス」から始まる。ロック・ギターの修行僧みたいな趣のある人だが、時々こんな小作品を美しく奏でる。「恋はみずいろ」なんかもやっていたはず。

 「ブラザー・ルイ」はストーリーズ。1973年のリリース。深夜放送でよく聴いた覚えがある。白人少年ルイと黒人少女の悲恋を描く。ルイはパパとママに彼女を引き合わせるんだが悲惨な結末に。……愛情に白も黒もカンケーネーだろーというプロテストソング。こういう歌がヒットチャートを昇るところがアメリカ文化の懐の深さか。Jポップでそんな歌があったかどうか、思い浮かばない。

 「タイム・アフター・タイム」はシンディー・ローパーの名曲。

君が迷ったら、探してごらん
ボクがいる
何度でも何度でも
君が落っこちたら、拾ってあげる
ホクは待っている
何度でも何度でも

 というようなリフレインは秀逸。その思いが今は届かないということを歌う哀切。彼と彼女はそれからどうしたか。

 夜明けはちょうどその頃。日はまだ昇らない、その空の深い蒼さが良い。で、音楽はベンチャーズで「ダイヤモンドヘッド」。ちょいと違うかなーとズッコケるが、まあ、よろしい。


 春を告げるゼロックス・スーパーカップは1-0でJリーグ王者の広島の勝ち。きびきびとした好試合だった。日本人、サッカー巧くなった、とつくづく。決着はFW佐藤寿人の超絶オーバーヘッド気味ボレーによる決勝点。実はもう一発寿人の超絶シュートがあったんだが、それは柏GKの超絶セーブにーよって遮られた。

 鹿島アントラーズばっかり観てるとなんで勝てないかナーと思うが、余所のチームがこんなに巧く強くなってんだもんなー。どうりで勝てないわけだ。うん。
# by peke1955 | 2013-02-25 08:00 | 音楽
2月23日


2月23日/人々がしらばっくれて冬の朝

 ……「見上げてごらん夜の星を」「熱き心に」「北国の春」「世界中の誰よりきっと」「早春の港」「風がはこぶもの」「22才の別れ」「春夏秋冬」「人生の空から」「自転車にのって」「初めての我が児に」「アンネベツの夜」「冬のダイヤモンド」「糸」「ひとつぶの涙」「北の国から」…。

 本日の朝ウォーク・ミュージックのラインナップである。これだけ聴くとだいたい1時間。夜が白むのは、「自転車にのって」から「初めての我が児に」の頃。高田渡が夜明けに沁みる。

 「北国の春」は歌う。「都会では季節が分からないだろうと、とどいたオフクロの小さな包み」と。歌詞には語られていないその中味はなんだったのだろうか。フキノトウか何かだったのだろう。カップ麺だっら嫌だなあ。……歌は1978年。故郷で「あの娘」別れて5年というから、年の頃は20代後半。「あの故郷へ帰ろうかな」と歌いながら、きっと彼は帰らなかっただろう。あれから35年。停年を迎えて、今、彼はどんな「故郷」と向き合っているだろうか。……草津へ行った折に見かけた、作りかけの八ツ場ダムを、ふと思い出す。なんだかエヴァンゲリオン的建造物だったな。

 「22才の別れ」。思うに、22才で「あなたの知らないところへ嫁いでいく」というリアリティは、全然ない世の中になってしまったことだ。いや、別れるにしても、そんな結婚せんだろうイマドキの女子は。だいたい今やみなさん結婚せんのだから、今にして思えばアッパレというべき女子の決断力を歌った楽曲であるな、これは。1975年のリリース。あれから38年……綾小路きみまろ的世界が展開されているだろうことは言うまでもない。それにしても、石川鷹彦のリードギターは沁みる。名曲である。

 そんな、こんな(笑)。
# by peke1955 | 2013-02-23 08:00 | 音楽
2月22日


2月22日/他愛なき歌の聴きたし春隣り

 iPod のプレイリストも「春メロ」を形成しつつある。シーズンごとに100曲ほどを選び、季節の進行とともに順次入れ替えていくようなスタイルが定着している。楽曲の最後は「ビター・スイート・サンバ」で締めることにしている。……オールナイト・ニッポンを聴いてるみたいで、つい番組の終わりにスポンサー名を並べるところを思い出す。

 冬から春先と言えば、演歌・歌謡曲が並ぶ。本日のラインナップは、「津軽平野」「津軽海峡冬景色」「男はつらいよ」「リンゴ追分」と、津軽連チャンに寅さんがからむという立ち上がり。旅情は遙か北へ向かうのである。といって、津軽近辺で下車したことないんだが。

 「風雪ながれ旅」「春一番」「銀色の道」「サライ」「いつでも夢を」と続く。昭和の香りどっぷりである。「サライ」なんかは夏のチャリティ番組のテーマソングとなっているが、あれは春の歌だ。「いつか帰る、きっと帰るから」とサライ(故郷)を恋う歌はフクシマの悲劇以降、別の趣をそなえたように思う。そう思って聴くと泣ける。

 「いつでも夢を」の吉永小百合さんは、思えば昭和30年代のアイドルである。永き昭和を越え、平成も四半世紀を超えた今も、ああいう人が美しいままでいるということが日本社会の超高齢化を支えているのではないかと、ふと思う。自分が年寄りだってこと忘れちゃうんだね。だから、吉永さんがある日凄いババアとなって現れたとたんに、野坂昭如を筆頭に「サユリスト」などと呼ばれていた爺さんたちが自分の年齢に気づいてバタバタと死んだりするのではあるまいか。そういえば、一方で「コマキスト」を形成していた栗原小巻さんは、近年あまり名前を聞かない。どうしているのか。「春一番」キャンディーズのスーちゃんはすでに鬼籍に入っている。この人は同世代。

 寒いことは寒い。今朝も隅田川っぺりは氷点下であったに違いないが、昼の日差しは強くなった。もうすぐ春。
# by peke1955 | 2013-02-22 08:00 | 音楽